2017-07-22

ちょいと訳あってお出かけ

海外での楽しみのひとつはライブ。
毎回必ず時間を作って何かしらのライブに行くようにしている。



新譜を出したジョン・メイヤーのライブが仕事の日程とうまく合わず。
かと言って、
ジャック・ジョンソンをスタジアムみたいな大箱で観る気も起きず。
今回はLAでのライブはお預けに。
(だいたいアコギ弾きのミュージシャンを
野外の大きなスタジアムで見る理由があるんだろうか。)


いくつかどうしても寄りたい所があったので、
アロハアイランドにストップバイ。
そのうちの一つがドノヴァン・フランケンレイターのライブ。
ワイキキブルーノートといい塩梅の小箱にご出演。
BBCのライブDVDは何度観ても涙が出るほどにいい。
ああ、この人ほんとに音楽が好きでやってんだなぁと。

ロスからの飛行機が4時間遅れのフライトになり、
当初は、シャワー浴びてビンテージのハワイアンに着替えて、
ロイヤル・ハワイアンのバーで
キリッと冷えた白ワインでも引っ掛けて優雅に行くつもりが、
(何ならパナマハットもロイヤル・ハワイアンにある専門店で
ショートブリムを新調してくらいの優雅さでいたのに)
空港からブルーノートに直行。
駐車場に停めたレンタカーの中で着替えるというバタバタに。


ライブの方はというと、
ワイキキという場所柄、
ドノヴァンを聴きに来たとは思えない
お揃いのコットンアロハの白人団体客がステージ前に20人くらい陣取り、
ワイワイガヤガヤ。
ライブが始まっても今ひとつ聴く気がないご様子。
でもそこは流石の音楽愛の伝道師ドノヴァン、
MCなんて入れずに二曲程やると、
烏合の衆がすっかりおとなしくなって音楽を聴き入ってる。
こういうのを見ると、ミュージシャンのほんとの力って磁力なんだと思う。
でかい声張り出さなくても、
でかい音出さなくても
ただならぬオーラーが出てる。

タイプは違うけど、トム・ウェイツなんかも同じような磁力のようなものを
持ってる。
まあ、酔いどれ詩人は別格だろうけど。
場末の酒場での場数も違うだろうし。

しかし、まあいいライブでした。
気の向くままに曲を選び(おそらく)、
だいたいがソロパート長めのレコードとは違うアレンジで、
つまりはブルーズやジャズのように即興性を重んじた演奏を三人で繰り広げていく。
でも大げさなことはしてオーディエンスをびっくりさせようなんてネライは見えず、
しっかりと演奏自体を捏ねて円熟させているような感じ。
CALL ME PAPAでは、涙でしょっぱいワインを啜りつつ、
旅の意味を一人噛みしめる。

こういういいライブを小箱で観ると、
ますます大箱ライブには足が遠くなります。

ライブの後は、
お約束の写真撮影。
また日本で会えますようにとも。

BGM: CALL ME PAPA / DONAVON FRANKENREITER


LOTUS CALIFORNIA たなかひろし